男性のトーブと女性のアバヤ
カタールの人々の服装は気候やイスラム教の教えに合っています。男性は頭をおおい、首から足まである長袖の「トーブ」と呼ばれる服を着ています。トーブは猛烈な日差しと暑さに見舞われるアラブの気候に適した服装です。全身白色で太陽光を反射して、袖幅も裾幅も広いので風通しがよいです。季節によって布地を変え、夏向きのものは白やベージュ色の木綿で、冬向きのものはウールで作られています。また彼らはガトラと呼ばれる四角い真っ白い布を、三角に折って頭にかぶっています。そしてアガールという黒い糸で編んだ二重の太い輪でかぶったガトラを頭上に留めています。男の子が15歳くらいになると、お祭りなどの行事にこれをかぶります。成人になったことの証明だそうです。
女性は長い服を着込んでおり、外出するときにはマスマックと呼ばれるマスクやナカーブという布で顔をおおい、アバーヤと呼ばれる真っ黒なローブを着ています。しかし思春期(12歳ぐらい)までは、こういったアバーヤを着ていないのが一般的です。黒いローブの下には、金糸で刺繍をほどこした明るい服やヨーロッパからのファッショナブルな服を着ています。
|