イスラム教徒の5つの義務「五柱」
イスラム教徒が義務としている「五柱」を紹介します。
@信仰告白(シャハーダ)
「アラー以外に神はなく、ムハンマドは神の預言者である」と絶対的な信念をもち、アラビア語で唱えること。
A礼拝(サラー)
毎日5回お祈りをすること。日の出前、正午、午後、日没、睡眠前の決まった時間に、サウジアラビアのメッカ(イスラム教の聖地)に向かってお祈りをします。この時間になると各地域にあるモスク(イスラム教の礼拝堂)からお祈りの呼びかけの放送が始まります。カタール国内にも2000ほどのモスクがあります。休日の正午のお祈りはたくさんのイスラム教徒がモスクに集まります。モスクに入れないほどの人が集まることもあり、道ばたにも人が溢れ、そこで熱心にお祈りをする姿も見かけます。
B喜捨(ザカート)
寛い心を持ち、貧しい人へ施しを与えること。カタールでは税金がない代わりに、自分の収入の一部を恵まれない国内外の人々へ喜捨しています。
C断食(ラマダーンまたはサウム)
一年の中で太陰暦によってラマダーン(断食)の月が定められます。その一ヶ月を神聖な月とし、日の出から日没まで、飲食や喫煙などをしてはならないとしています。この月は多くの商店がラマダーンの時間帯に店を閉めます。大型スーパーなどもお昼から夕方まで店を閉めるため、イスラム教徒ではない人々にとっては少々不便を感じてしまいます。
D巡礼(ハッジ)
時間やお金に余裕があるならば、一生のうちに一度は聖地メッカへの巡礼をしなければならない。
以上がイスラム教の5つの義務「五柱」です。イスラム教徒ではない人々にとってはこれらの義務を実践し続けることはたいへんなことだと感じます。またこのほかにも、豚肉を食べたり、お酒を飲んだり、賭け事をしてはいけないなどがコーランには書かれています。このような義務という側面だけで話をするとたいへん戒律の厳しい宗教だという印象を受けます。しかし、上にも述べましたが、イスラム教徒にとって「コーラン」はとても大切な物です。彼らの生活そのものです。だからそれらの義務を面倒とか自由がないとかそのように考えていません。
宗教は生活文化、あらゆる側面に根ざしているので簡単には理解できませんね。
|